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引っ越しが決まった!インビザライン中に歯科医院の変更はできる?

インビザライン治療を進めている最中に、仕事の都合や家庭の事情で引っ越しをすることになった、そんなケースは少なくありません。インビザラインは長期間にわたる矯正治療であるため、治療の途中で転居が必要になった場合、通っている歯科医院を変更できるのか、不安に感じている患者様もいらっしゃるのではないでしょうか。
この記事では、インビザライン治療中に歯科医院を変更できるのかどうかをはじめ、引っ越し前に確認しておきたいポイントや、転院時に生じやすいトラブルとその対処法について詳しく解説します。
インビザライン中に歯科医院の変更はできる?
結論からいうと、インビザライン治療中でも歯科医院の変更(転院)は可能です。インビザラインはアライン・テクノロジー社が提供するシステムで、マウスピースや治療計画のデータはクラウド上で管理されています。そのため、患者様の治療情報を転院先の歯科医院に共有することで、治療を継続することができます。
ただし、インビザラインに対応している歯科医院であっても、すべてのクリニックが他院からの引き継ぎを受け入れているわけではありません。転院を希望する際は、事前にその歯科医院がインビザラインの治療引き継ぎに対応しているかを確認することが重要です。
また、引き継ぎに伴って追加の検査や資料作成が必要になることもあり、費用が別途発生する場合があります。これは新たに治療計画を立て直す必要があるためで、あらかじめ転院先で見積もりを確認しておくと安心です。
引っ越し前に確認しておきたい3つのポイント
インビザライン治療中に引っ越しを予定されている患者様は、スムーズに治療を継続するためにも、事前の準備がとても重要です。以下にご紹介する3つのポイントを押さえることで、転院に伴うトラブルのリスクを軽減し、安心して治療を継続することが可能になります。
1.インビザラインの引き継ぎに対応している歯科医院を探す
まずは、引っ越し先の地域でインビザラインに対応し、なおかつ転院を受け入れている歯科医院を探すことが大切です。ただインビザラインを取り扱っているだけではなく、「他院で治療を受けていた患者様の引き継ぎが可能」と明記されている医院であれば、スムーズな治療継続が期待できます。
また、マウスピースの再発注や新たなスキャンが必要になるケースもあるため、技術面や設備が整っている医院を選ぶことも重要な判断基準です。医院のホームページや口コミ、カウンセリング時の説明内容などから、治療の質や対応力を見極めましょう。
2.現在の主治医に相談し、紹介状や資料の準備を依頼する
転居の予定が決まり次第、現在の主治医にできるだけ早く相談することが、転院準備の第一歩です。インビザラインの転院では、治療計画や進行状況の把握が必要になるため、主治医による紹介状や診療記録、マウスピースの製作データ(アライン・テクノロジー社のクラウドデータなど)の提供を受けることが望ましいです。
通常、患者様ご自身で特別な手続きやデータの移行を行う必要はありませんが、医院間の情報共有には時間がかかる場合があります。次の通院に支障が出ないよう、なるべく余裕を持ったスケジュールで動くことが大切です。
3.転院に伴う追加費用や返金条件を確認する
転院時には、再評価や再スキャン、診断資料の作成に伴って追加費用が発生する場合があります。また、すでに前医院で治療費を一括で支払っている場合でも、残りの期間分の返金が受けられるとは限りません。
クリニックによっては「転院時の返金不可」といった規約がある場合もあるため、契約書や同意書の内容を再確認し、費用面でのトラブルを回避することが重要です。転院先でも新たな料金体系が適用される場合があるため、事前に見積もりを取り、納得したうえで治療を継続するようにしましょう。
矯正治療の引き継ぎでよくあるトラブルと対処法
インビザライン治療中の転院では、治療の引き継ぎにともなうさまざまなトラブルが起こることがあります。以下のような事例をあらかじめ知っておくことで、トラブルを未然に防ぎ、スムーズな治療継続につなげることができます。
転院先との治療方針の相違
引き継ぎ後の歯科医師が、前医とは異なる治療方針を持っている場合、これまでの治療計画が見直されることもあります。例えば、補助的なアタッチメントの使用や抜歯の適否など、方針の違いが出るケースも考えられます。
このような場合には、ご自身の治療目標や希望を丁寧に伝え、治療の経過やマウスピースの履歴を共有することが大切です。転院によって方針が大きく変わることに不安がある場合は、複数の医院でセカンドオピニオンを得て比較検討するのも有効な手段です。患者様の理解と納得のもとで治療を継続することが、良好な結果につながります。
引き継ぎ手続きの遅れや情報不足
治療の引き継ぎに必要な資料(紹介状、治療経過の記録、スキャンデータなど)のやり取りが遅れたり不完全であったりすると、転院先での治療開始に支障が生じることがあります。治療間隔が空いてしまうと、歯列にわずかな後戻りが生じたり、噛み合わせが不安定になったりするリスクも否定できません。
このような事態を防ぐには、引っ越しが決まった時点で速やかに主治医へ相談し、必要な資料を揃えておくことが重要です。治療の空白期間をできるだけ短くするためにも、転院先の初診予約は引っ越し前に済ませておくのが理想です。
マウスピースの紛失・再作製に関するトラブル
転院時には、現在使用しているマウスピースが何枚目まで進んでいるか、手元に残っているマウスピースがあるかどうかによって、今後の対応が変わります。治療の途中で再スキャンが必要となる場合、元のスキャンデータが古いままだと、再作製したマウスピースが現在の歯並びに適合しない可能性があります。
こうしたトラブルを防ぐには、マウスピースの保管状況を正確に把握し、現主治医にスキャンデータの最新化が必要かどうかを確認しておくことが重要です。必要に応じて、転院前に再スキャンを行い、治療の空白期間ができないよう備えておきましょう。
まとめ
今回は、インビザライン中に引っ越しが決まり、転院しなければならなくなった場合の注意点やよくあるトラブルについて、東船橋のスマイルデンタルクリニックが解説しました。インビザライン治療中の引っ越しや転院は、適切に準備すればスムーズに進めることが可能です。引き継ぎに対応している歯科医院を事前に探し、主治医と連携を取って紹介状や治療データの共有を行いましょう。転院に伴って追加費用が発生する場合もあるため、事前に費用面も含めて確認しておくことが大切です。
